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光熱費削減効果の高い太陽光発電を徹底解説!

2018年08月30日

1太陽光発電基礎知識

①気象との関係について

太陽光発電の発電量はもちろん太陽電池パネル・パワーコンディショナの性能によって変わるものではありますが、設置環境によっても異なります。発電量は日本国内どこでも同じではないのです。日本海側よりは太平洋側、東北地方より九州と日射量が多い地域が発電量も多くなり、降雨や積雪の多い地域は不利になるというのは事実です。ただ雪国だから発電量が少ないとは限らず、シャープが公表しているNEDO全国日射関連データマップの日射量データ(1981年から2009年までの平均)から算出した年間推定発電量によると、北海道の帯広は東京や大阪の太平洋側の都市よりも多いということです。これは北海道には梅雨がないことが要因になっているものと考えられます。


また、太陽光発電は気候条件による発電量の変動において、日射量だけでなく温度にも影響を受けます。梅雨もあけて日差しが強い8月が一番発電するのではないかと思われるかもしれませんが、年間では5月が一番発電量が多いのです。何故かと言いますと、太陽電池パネルは、温度が高くなるにつれて発電量が落ちる特性があるからなのです。真夏の8月の屋根の上の太陽電池パネルの温度は70度程度になるといわれています。この場合発電性能は10%以上低下するのです。そのため、晴天の日が多く気温も低めの5月の発電量が多くなるのです。帯広の発電量の多さは気温という点でも有利に働いているということです。  


 


②設置面について

太陽光発電を設置する屋根の向きは南向きが最善です。といいますのも、太陽は東から南側の空を通り西に沈みます。季節によりその角度は変わりますが、北側の空にはありません。家でくつろぐリビングには通常、広い窓があり太陽の日差しを取り入れ室内を明るくするようにしつらえます。太陽電池パネルも太陽の光をできるだけ多く取り入れたいので、南向きの屋根に設置することになります。しかしながら、真南に向いている屋根はほとんどないでしょう。若干、西や東に向いていても南側を向いている屋根に設置するのが良いでしょう。



上記は南向きの屋根が100%とした場合、他の方角ではどれだけの出力になるかを示したものです。北側設置はNGということです。残念なことにまれに北面に設置されているお家を見かけますが販売業者の良心を疑います。


 


③屋根勾配について

理想の屋根勾配は30度前後とされています。±10度前後なら問題ないですが、極端に勾配のある屋根の場合は発電量が低下します。陸屋根という屋上が屋根になっている住宅に太陽光発電を設置する場合、太陽光発電パネルを傾斜角30度に設置するための架台を施工する必要があり工事費が別途かかります。


 


④影の影響について

太陽電池パネルにかかる影がないことが理想です。屋根に影をつくるものとして考えられるものは隣の家・電柱・樹木・看板などですが、時間帯によって影が一部かかる場合でも発電量は低下します。日本で発売されているメーカーの太陽光発電パネルの多くはシリコン製ですが、このタイプはパネル自体が発電媒体であると同時に、電力の伝達媒体でもあり一部が日陰になって発電しなくなると電力の伝達にも大きな影響をもたらします。このような影の影響が避けられない設置環境にあるのでしたら、太陽光発電のメーカー選択を考慮することが有効な対策の一つです。ソーラーフロンティア(昭和シェル石油の子会社)のCIS太陽電池という化合物太陽電池は、電気の流れがシリコン製の太陽電池パネルと異なり影がかかっても、残った部分が発電し続け、部分的な影による影響が少ないので、あらかじめ影の問題がわかっているのでしたら、これを選ぶことをおすすめします。


 


⑤太陽電池パネルのよごれについて

太陽電池パネルはメンテナンスフリーという言い方をされます。確かにチリやほこり程度なら付着することにより1~2%の出力低下が一時的にあっても雨で洗い流され回復するそうです。しかし、高速道路や線路の近くは鉄粉などがかかり付着することもありますので、注意が必要です。モニターで発電量が落ちていると感じたら施工業者に相談し太陽電池パネルの洗浄などのメンテナンスを依頼しましょう。


 


⑥発電損失について

太陽光発電モニターに表示される発電量の数値を見て、施工店に問い合わせする方が多いようです。どのような問い合わせかといいますと、例えば、太陽光発電で1枚250Wのパネルを20枚設置している場合250W×20枚=5,000Wですから5kWの太陽光発電システムとなります。この家の方が「うちの家の太陽光発電は5kWのはずなのに晴れている日も3.8kWぐらいしか発電していないから不良品じゃないの」と問い合わせるケースです。あまりにもかけ離れた数字の場合なら不具合があるかもしれませんが、このような場合は太陽光発電の発電損失という点では特別不自然なものではないといえます。


本来の5kWという数値は公称最大出力と呼ばれるものでこの数値通りに発電することはまずありません。この数値から発電損失によって下がった数値がモニターの現在の発電量という数値になります。発電損失には①太陽光発電パネルの温度上昇による損失が約10~20%②パワーコンディショナ及び接続箱による損失が約5%③その他損失が約5%といわれています。つまり太陽光発電システム発電量の約70~80%程度が実際の発電量といわれています。


 


⑦自立運転機能について

太陽光発電を設置すると、光熱費削減の経済的メリットだけでなく非常時の安心も手に入れることができます。災害などによる停電時でも日中の太陽光パネルにより発電している時間帯はパワーコンディショナ本体、または非常用コンセントを増設すればそこから電気を使うことができます。使える電力は1500Wが上限ということですが、テレビ・スマホの充電・ポットでの湯沸かしなどは確保できます。災害時は情報の入手が大事になりますので心強いですよね。


2太陽光発電普及を促進した制度の歴史

1993年に京セラが日本で初めて住宅用太陽光発電の販売を開始しました。しかしその価格は1kW当たりのシステム単価はなんと370万円!もし3kWのシステムにすれば1,110万円になります。ここまでくると買う人も元を取るという感覚ではないでしょうから、そう売れるものではありません。しかし現在、太陽光発電を設置している住宅を今では普通に数多く目にします。ここまで普及するにはある意味過剰とも言える、普及促進を図る国の制度がありました。その歴史を少しここで紹介いたします。


 


①補助金制度

初めて太陽光発電が発売された翌年の1994年、太陽光発電の普及促進を目的として、住宅用太陽光発電に対する補助金制度がスタートしました。名称は「家庭用太陽光発電モニター事業」で設置費用の最大2分の1(上限90万円)ということでした。1997年からは「住宅用太陽光発電導入基盤整備事業」という名称になり、補助金額は年ごとに変わりながらも比較的高額な支給が行われ、早期からエコ意識の高い世帯を中心に普及しつつありました。ところが2005年、太陽光発電の助成制度が十分に役目を果たしたと判断され、終了してしまいました。結果、普及の一時的な停滞をもたらしました。CO2問題への世界的な注目が集まる中で、さらなる太陽光発電の普及を目指し2009年から補助金制度が復活(住宅用太陽光発電導入支援対策費補助金)しました。この補助金は単に太陽光発電導入の金銭面の補助という意味だけでなくその後の太陽光発電システムの単価を下げていく大きな意義もありました。というのは支給条件として1kW当たりのシステム単価を70万円以下とするという制度をとったのです。この条件をクリアすれば、1kW当たり70,000円の補助金がもらえるものでした。



例えば3kWシステムの太陽光発電なら70万×3kW=210万円以下の金額でないと補助金を出さないというものであり、それまでは太陽光発電の価格はわかりにくく悪質な業者は、かなり高く消費者に売り付けていたことがありました。しかし、この制度により太陽光発電システムの価格の適正基準ができたのです。以降も年々補助金額は減少するものの、補助条件のシステム価格も下げる措置をとるようになりました。そして2012年度からはシステム費用に応じて2段階の補助金額となり、安いシステム価格の太陽光発電の方がより多くの補助金がもらえることから、太陽光発電システムの市場価格の低下に貢献しました。2013年度には1kWシステム単価が41万円以下の補助条件で1kW当たり20,000円の補助金の支給を最後に国の補助金は終了となりました。結果、補助金再開の2009年から約4割の太陽光発電システムの価格の下落をもたらせたことになります。


国の補助金は終了していますが、エコに取り組む地方自治体によっては補助金があります。販売会社からも情報提供はあるとは思いますが、ご自身でも把握しておきたいものです。


 


②余剰電力買い取り制度

国の補助金は終了しましたが、現在も引き続き太陽光発電の普及に大きな役割を担っているのが余剰電力買い取り制度です。「太陽光発電で発電した電力から家庭内で消費する電力を引いた余剰電力を管轄している電力会社に決められた単価で買い取ってもらえる(売電)制度」です。「太陽光発電で発電した電力は全部買い取ってもらえるんじゃないの?」と思われる方がおられるかも知れません。その場合は「全量買い取り」といい太陽光発電システムが10kW以上で事業用として使われるものを対象としており、10kW未満の住宅用とは区別されます。ここでは住宅用の余剰電力買い取り制度について取り上げます。


ドイツでは2000年4月に再生可能エネルギー法が施行され、固定価格で20年間買い取りが決められました。その後2004年改正により、太陽光発電による電力買い取り価格が引き上げられ、結果太陽光発電の導入が急速に進みました。日本では余剰電力買い取り制度は2009年11月から始まりました。本来の目的は太陽光発電の普及促進ですが、節電をすればするほど売電収入が増えることになり、節電にもつながるという意図もありました。2009年10月まで太陽光発電の余剰電力の買い取りはありましたが、電力料金と等価の約18円~24円とするものでした。余剰電力買い取り制度は「10年間は固定価格での買い取りを保証する」ものとなり、その単価も制度初年度は1kWh*当たり48円というそれまでの単価の2倍以上という破格の単価でした。ただし、毎年買い取り単価(売電価格)は見直されるものとされました。



毎年下がるかもしれないのであれば、単価が高いうちに導入しようという思惑もはたらき、補助金制度との相乗効果により太陽光発電は急速に普及が進むことにつながりました。


*消費電力(kw)×時間(h)=消費電力量(kwh)太陽光発電で発電された電力量の単位


*出力制御とは、電力需要を大きく上回る太陽光発電の発電量があった場合、太陽光発電が発電しないよう電力会社が制御すること。東京電力・中部電力・関西電力は対象外それ以外の電力会社管内では出力制限が行われる可能性があり、出力制御対応機器の値段が出力制御非対応機器に比べて高くなるという前提で売電単価に2円の差をつけています。実際には出力制限される可能性はほとんどありません。


3太陽光発電の2019年問題

2019年問題とは、2009年11月にスタートした「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」による太陽光発電設備(10kW未満)の設置後、10年間の固定買取価格の保証期間が満了する世帯が初めて出てくるという問題です。2019年11月には37万件が満了するもので、問題は当時の販売現場では10年後の売電価格が買う電気料金相当の価格(24円ぐらい)になるだろうと考えていたことです。購入した側もそう案内されていたと思います。ところが、きちんとしたアナウンスが国から現在(2018年7月)に至ってもなく、1 kWh当たり10円程度に下がるのではとまでいわれています。余剰電力買い取り制度の初年度の購入者は1kWh当たりの売電単価は48円でしたので大幅な下落となります。このことから太陽光発電の購入後、11年目以降は自家消費に使うことが得策となります。当サイトでは「創エネ」機器として太陽光発電をおすすめしますが、売電収入をあてにして屋根にできるだけ多くのパネルを載せる従来のパターンはあまり得策ではなくなりました。また、11年目以降の対策が必要となることはあらかじめお伝えしておきたいと思います。その対策として蓄電池の導入が有効になります。創った電力は余らせず夜間に使うなり、プラグインハイブリットの自動車の充電に使うなど、自家消費にあてることを前提に考える必要があります。


 



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